テニスショップアド菅原です。中足骨骨頭部は、いわゆる“足の指の付け根” 歩くとき、足を踏み出してから蹴り出す瞬間まで地面と接している部分で、体重が集中してかかります。

中足骨骨頭痛の方の多くはつま先全体が異常に広がってしまう『開張足(かいちょうそく)』の状態にあり足の人差し指と中指の付け根あたりにタコができる事が多いです。

足は片足で26個(種子骨入れると28個)両足で52個(56個)で全身の骨の約1/4が足に集中しています。そして足はユニットとして動くようになっていて例えば踵の骨が外側に動くとその動きに連動してユニットに属する他の骨も一緒に外側に動くという特徴を持っています。

ユニットは2つあり青の距骨チームと赤の踵骨チームに分かれます。距骨チームの動きは距骨の動きを中心に内側に広がるように連鎖していきます。踵骨チームの動きは踵骨の動きを中心に外側に広がるように連鎖していきます。つまり、つま先全体は扇子のように指と指の間が広がるように動きます。

この動きは正常ですがこの動きが過剰になってしまうと踵(かかと)周りの骨格が崩れ、土踏まずが低くなり、骨格全体が潰れてつま先全体が異常に広がってしまう足『開帳足(かいちょうそく)という状態になります。中足骨骨頭痛や外反母趾などでよく言われるのが『横アーチの低下』ですが・・・・。

そもそもアーチの概念は便宜上人間が分類しているだけで中足骨頭の並びでつくられたものを『横アーチ』と言っていますがこれは横足根関節の踵立方関節が立位で適正にロックしているから硬度を保っているだだけで、横アーチ事態は構造上支える力はないと言えます。5本の鉛筆を並べて紐でくくっている感じです。足部の構造上、踵、小指、母指球が支えるポイントになっているだけです。

ユニットで解説したメカニズムにより第1中足骨は内側に広がりつつ背屈し、第5中足骨は外側に広がりつつ背屈します。そのため、第2、3中足骨が相対的に低下しているように見えてしまいます。

そして開帳足、外反母趾などの対処法として使われる横アーチパットですが・・・横アーチパッドを使用する場合、頂点である第2中足骨を支えるように貼付するようですが、第2中足骨と中間楔状骨、第3中足骨と外側楔状骨の画像ですがご覧のように骨形状が三角錐のような形をしています。横アーチパットは中足骨を下からパットで持ち上げます。中足骨、楔状骨は骨格形状から下から持ち上げてしまうと関節が動きやすい特徴がありますので開帳足で骨格が崩れている状態でパットで持ち上げるほど足の骨格配列がグシャッと潰れた足になってしまいます。

足部は形や位置が決まる事が重要ではありません。運動が担保されている事が重要、そして全身の連鎖性の中でずっと動き続けています。足はとても神秘的ですが足にとらわれすぎると本質がみえなくなります。足部の機構を全身の連鎖で評価すことが重要になります。