テニスショップADO菅原です。『SOLUTION SPEED FF 2』次回モデルへの要望、改善点についての続きです。
次はインソール(中底)です。ちょっと補足情報ですがインソールとインナーソールの違いってわかりますか?インソールというと皆さんが想像してするのは後入れや取り外しができる中敷きをインソールと呼びますよね。実は本来は『インナーソール』と言います。
正式名称は『インナーソール』↑ ↑ ↑ ↑

ではインソールって何?製造工程で靴の中に縫い込む「中底」を指します。インソール(中底)はアッパー(甲革)と一緒に縫い付けられる底です。

アッパーと縫い付けられる白い部分『インソール』↑ ↑ ↑ ↑

シューズに詳しいお店かどうかの判断材料として中敷の事をインナーソールと言っているお店は安心していいと思います。お客様にわかりやすようにあえてインソールと呼ぶこともありますが。

話を戻します。このインソール(中底)がどうゆう役割をしているかというと床反力を調整する役割があります。人はこの床反力を効率的に取り込み推進力に変えて2足走歩行を成り立たせています。
*床反力と外力について詳しくはこちら

インソールはアウトソール(本底)とも縫い付けられていますので床からの良質なエネルギーを取り込み足へと伝えるための橋渡しをしてくれる大切な機能になります。ここが上手くいかないと床反力の立ち上がりと足部がリンクせず余計な筋活動等で調整が必要になりますので大変効率悪い動きになってしまいます。アシックスシューズはここにもこだわっていて適正なインソール硬度を自社で研究、開発しモデルにより適したもの使用していましたが何故かコートFF2以外のモデルは使用をやめてしまいました。非常に残念です。。。

コートFF2の中底のみ採用『SOLITE(ソライト)55』55はインソールの硬度。テニスでは45と55を使用していました。競技別に適した硬度を研究してます。↓ ↓ ↓ ↓

最後はヒールドロップになります。ランニングされている方は良く聞くと思いますがシューズの踵とつま先の厚みの差のことです。(オフセットと呼ばれる場合もあります)「厚みの差」なので、ドロップの高い低いは、ソールの厚さとは関係ありません。ソールの厚いシューズでも、ドロップが低いシューズもあります。

ヒールドロップはできれば8〜9mmは欲しかったですね。バイメカ的に言うと底屈位は足関節と距骨下関節の関係上、接地時に足首が底屈していれば回外運動しやすくなるのでアーチがつくりやすくなる=良好な脚の回旋運動がしやすくなる。SPEEDモデルなら必要な機能だと思います。

以上になります。

前モデルに比べると開発にリクエストした事の大部分が改善されていてとてもまとまってきたと思います。あとはコートFF2との差別化をどうするかですね。機能、コンセプトも非常に近くなってきてしまっているのでSPEEDモデルという部分をもっとより強調させた方がいいかなと感じでます。他競技で使用しているようなアッパー素材等をベースにテニスシューズ用のアッパーを開発し使ったりしてスピード感があるようなイメージがあるとより他モデルと差別化になると思います。

陸上スパイクのMETASPRINTですが個人的にはこんなイメージですね。

今後のアシックスに期待しています!!