テニスショップADO菅原です。皆さんは5本指ソックスを履いたことありますか?足のカウンセリンをさせて頂いておりますがご来店頂く方の多くが5本指ソックスをご使用頂いています。お履きになって頂いてる方に『何故5本指ソックスを履いているのですか?』と質問させて頂くとこのような回答をされます。
●体にいいと言われた、良さそう
●指がしっかり使えて踏ん張れそうだから
●多くのランナーが履いているから
●何となく
●外反母趾対策
こんな回答になりますが本当に体にいいのか?パフォーマンスは上がるのか?私達人間の足は『柔らかい足』『硬い足』という2つの機能を持っています。
内側アーチは下腿(すね)が内旋(膝を内側に回すように)することで踵(かかと) 周りの骨格が内側に倒れることで、土踏まずが下がりかかと周りから前方の指先にかけて足幅が広がっていきます。これは足のたわみを利用し着地の衝撃を吸収したり、凸凹な地面でも安定する為に接地面積を大きくしているのです。柔軟な特徴をもつため、これを「柔らかい足」と呼んでいます。
もう一つの足は下腿(すね)が外旋(膝を外側に回すように)することで踵(かかと)踵(かかと)周りの骨格は起き上がり、踵(かかと)周辺より前方にある小さな足の骨はパズルのピースを合わせたようにしっかりと組み合っていき、土踏まずが高くなります。倒れていた踵(かかと) 周りの骨格が起き上がることで、土踏まずが高くなる。「足」の接地面積が小さくなり、また28個の足の骨がしっかりと組み合う事で、効率よく力を伝えることができます。これを『硬い足』と呼んでいます。
足が地面に着く際の衝撃干渉として指の広がった足(柔らかい足)となり強く蹴りだすために閉じた足(硬い足)となりそれぞれの役目があります。この2つの機能が上手くコラボレーションしている必要があります。
5本指ソックスは足の指の1本1本の間に布が重なることになります。それは、指と指の間を布により広げているということになります。つまり「柔らかい足」を自らつくっている事になり硬い足になりにくい効率よく力を伝えることができないと言う事です。
そしてもう一つ重要な事が脳にもたらす刺激になります。指と指の間を布により広げているということ、足の指と指の間の布の刺激は指が広がり足が広がったという刺激を脳に送っています。『たった布一枚で』で思うかもしれませんが足からの感覚情報は強烈なんですよ、靴の中に小さい砂が入っても靴下がたるんでいてもすごい違和感を感じますよね。
指が広がった足という情報を脳に送ると言うことが中枢神経や足も含め体全体の衝撃緩衝システムを働かせる事になりますのでその刺激は脳を混乱させ、パフォーマンスを低下しやすくするのです。パフォーマンステストにおいても、その低下は歴然となります。足から入る刺激一つにも注意が必要です。
扁平足、外反母趾についてもかかと周りの関節群が崩れること(オーバープロネーション(過剰回内))で、本来アーチ状の空間を作るはずの土踏まず部分が著しく低下し、足の裏や指の間が平らに近い状態になってしまう事が原因ですので5本指ソックスを履くことにより骨配列を崩す方に加速させてしまい症状を悪化させてしまいます。
あなたの前にある情報はすべて正しいわけではありません。体の仕組み、物事の真相を知ることが重要です。